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コミックスの感想

おげれつたなか『錆びた夜でも恋は囁く』(ネタバレ注意)BL漫画感想。忘れられない相手。

2015年11月13日

はだける怪物を読んだらまた読みたくなったコミック。かんちゃんDV時代のストーリー

まさかね、このコミックを読んでいる時にはこれほどかんちゃんの人気が出るとは私は思ってませんでしたよ・・・。
それでも「ほどける怪物」で秀那といい感じになってちょっと救われたかんちゃん。今は私も大好きなカップルですね。今ははだける怪物で連載スタート(シェリプラス)していますよ!

この錆びた夜でも恋は囁くは弓と真山のストーリーですが、かんちゃんが大切にしている弓との写真も出てきます。

ではでは今更ですが感想UPしてなかったなと思ったので。

コミックス情報&評価

 

 

 

 

錆びた夜でも恋は囁くおげれつたなか/新書館 (2015/3/30)

評価項目 評価・★
絵柄 ★★★★★
ストーリー ★★★★☆
エロ ★★★★☆
独自性 ★★★★☆
4.5 満足度

内容紹介

今日も殴られた。恋人のかんちゃんに。
でもそれは別にかまわない。
俺の恋なんか、ふたり分の体液で錆び付いてるんだ。
そんな錆びた俺の前に、中学の同級生、真山が現れて、
そしたら急に俺は気になった。
自分についた青あざとか、傷跡が。だってお前はの頃と同じなんだ。
俺をキスだけで動けなくした、あの雨の日と――。
甘いだけの恋なんかじゃ物足りない。
おげれつたなかが描く、イタイの覚悟の本気の恋の物語。
【電子版限定おまけ付き】電子限定描き下ろしイラスト(1P)つき!!

DV描写があってイタイですので苦手な人はご注意ください。。。

ではでは感想にはネタバレも含みますのでご注意を~!

会いたくなかった、でも会いたかった人

冒頭は高校に行っても・・・の描写で中学卒業の時の記憶からの入りでした・・・。

ページめくると鼻血ブーの弓(T T)早速ですか!!!かんちゃんのDVは今は置いといて、この錆びた~のストーリーはかんちゃんに暴力を振るわれている弓と弓の中学の同級生である真山とのストーリーです。

真山とは中学卒業以来あっていなかったのですが、弓のバイト先に真山が訪れたことからストーリーが動き始めます。ほぼ10年ぶりとな。。。14歳か15歳で卒業しているので弓&真山&かんちゃんは24歳前後ということでしょうか。

驚いて動揺している真山に対して、何もなく対応している弓が印象的。弓が仕事終わるまで待ってて、メアドと電話番号を照れながら聞き出そうとする弓がかわいいですね。。。

もうねぇ。。。DVで痛めつけられている弓見るの辛いけど、真山の純粋さというか素直さというか、そういうのが救いのマンガです・・・ハイ・・・。

そして弓は真山に会って嬉しくもあるけれど、変わってない真山をみて自分は随分変わったと思ったり・・・。時々、中学の真山&弓が出てくるけど初々しくてかわいいの。

メールするのが苦手な真山になら電話してこいよ!という弓。

だからこそ卒業式に電話する!と言ってきた真山の言葉を信じてずっと待ってたわけですね。それでも電話がかかってこなくて・・・水没(´;ω;`)

でも真山実はかけてたんですよ。多分・・・結構時間経ってから(笑)

すれ違いから二人は疎遠になっていってしまうという切なさ。

とにかく純粋で真剣な真山が救い

痛々しい描写にヘラヘラの弓・・・どうなっていくかハラハラの1冊でしたがとにかく真山の純粋さが私には救いでした・・・。

弓のバイト先にせっせと通い詰める真山!しかも居酒屋だというのに~りんごジュースですか!!!新しすぎます。

でもこの居酒屋のおばちゃんに、弓の彼がこの近くで住んでんのよ~なんてカミングアウトされちゃう始末!!!おばちゃん・・・彼とかってふつーにカミングアウトしてるけどいいんかい!!!って思ったけどスルーしよ。

それ聞いてめちゃくちゃ落ち込む真山が・・・もうね~わんわん言ってた犬が一気にク~ンっておとなしくなっちゃった感じかしら???かわいいけど私も一瞬で切なくなっちゃった(;´Д`)

真山の一つ一つの真剣で必死な言葉に弓もすごく傾いていっているのがよくわかるのでそれが切ないのよね。弓が言いたい言葉をぐっと飲み込む仕草何度あったろう?

真山の存在は、でも弓にとっても救いだったのではないかなぁと今では思うのですよね。真山は自分では見ないようにしてきた部分をどうしても気づかされてしまう人物なのですが、ちょっとずつその抑えてきたものが弓の中から出てくるような・・・・。

弓がかんちゃんのことを好きでなかったかといえばそれは違って、確かに弓もかんちゃん好きだったんです。

でも、真山への気持ちはまた違うと思の。やはりつらい状況であんなにも全部さらけ出さなければいけない人物は二人といないんだなぁと。。。

弓のさらけ出したくない気持ちをだまって見過ごしてくれたかんちゃんと、どうしてもそばにいるだけで気づきたくないところも気づかされる真山と・・・。かんちゃんと真山はいわば正反対の人物でしたね。

真山が純粋で一途にぶつかってくるのできっと弓もそれに引っ張られていったのかなぁと思います。

かんちゃんと弓とDV

ちょっと真山とキュンがあったなぁ~って思ったらすぐ現実に引き戻されちゃんですよね(T T)なんていうかこのストーリーはジェットコースターみたい。

上がったと思ったら急降下、また上がったと思ったら下がる・・・。キュンってしたらぎゅって胸をえぐられるように切なくなって・・・。

かんちゃんねぇ・・・恋愛ルビの正しいふりかたの中にある解ける怪物を読んだ人ならわかると思うのですが、この時かんちゃんブラック企業に勤めています。

そのイライラを弓にぶつけているんですよね。

ヘラヘラフリーターやってる奴が

ただのバイトだろ

とかそういった言葉にもなんとなく切羽詰った感があらわれてるなぁと思います。

かんちゃんにとっても弓は大事な人にはかわりないんだと思います。だけれどほかの人には自分のイライラもぶつけられない。近くにそれを受け止めてくれる人がいる・・・殴っても逃げてはいかない。

だから弓を痛めつける・・・

こんな感じなのかなぁと思いました。

だけれど弓は弓で、

かんちゃんは俺に何をしてもいいと思ってる

何をしても傷つかないと思ってるから

と感じていますよね。

そんなかんちゃんの描写とは対照的に、携帯にある弓の名前を見るだけで幸せそうにしている真山がなんか・・・切ないです(T T)

もうもう、中盤の鼻血出しながらのエッチはいいんだけどタバコは・・・ジュッ・・・はダメ(´;ω;`)

いたい~やめたげて~ってなっりました。この描写が辛い~。

こういうDV描写はかなり読み手を選ぶと思います。おげれつたなかさんの絵柄も相まってかなりひえってなるんです・・・。

なので痛い描写が苦手な人は薄目( ´≖_≖`;)で読むかスルーしたほうが良いかもです・・・・

DV描写でかなりこの作品の評価は分かれると思う。私はイタイけどキチンと読みました。

本当はかんちゃんも「暴力」を振るいたいわけではないと思うんです。

なんでこうなったのかそういう葛藤はあるんだけれどやはり自分のイライラは弱い人にぶつけてしまう・・・。

かんちゃん自身も手放したくない、でも手放さないと傷つけてしまうそんな葛藤で苦しんでいたと思います。

近づく弓と真山、離れるかんちゃん

真山が弓のお店の「常連さん」になっちゃうくらい通ってくるのでここは当然近づきますよね。時々中学のときのストーリーが入るのですが、中学の時に真山と弓そして弓のこめかみのところの傷・・・

途中この傷についての回想が入るのですが、真山だけがずっとずっと我慢しちゃう弓のことを気にかけている

みんなは弓が大丈夫といえば大したことないなとか、言うけれど、真山だけは我慢するなという。そういうのが弓にとっては嬉しいような、辛いような。「本当の自分」をさらけ出すのが嫌だった弓はその本当の自分を引き出そうとする真山がまた怖くもあったんですよね。

そして電話するよっていう真山だけど1週間かけてこなくて、真山の電話を待っている弓が・・・切ないよぉ( ノД`)。

そのせいでかんちゃんに戻ってくるのが遅いって蹴られちゃうし(T T)

かんちゃんと弓・・・・そりゃ身体も許しちゃうわけだから好きは好きなんだろうけど、弓の中ではずっと真山はいたと思うのですよね。かんちゃんと一緒にいたのは詮索してこない彼と一緒にいるのが楽だったのとかんちゃんの笑顔に救われていたのもあると思う。

傷を触っても何も聞いてこないかんちゃんに、居心地の良さを感じていたのもあると思うからこそまだ前のかんちゃんに戻ってくれる、そう信じて我慢していたのもあるのかなとか思いました。

今はそのかんちゃんも笑顔はない。どんな気持ちで弓は一緒にいたのかな。

切ないよね本当にこの2人は。

また昔に戻れる、戻りたい・・・2人を縛っているのは「過去」なんです。

きっとこの時点でもう2人には「未来」はなかったのだと思う。。。

それでも最後の最後で弓を手放したかんちゃんはやっぱり優しい男だったのかなと。ここだけみて優しいなんて言っちゃったらダメなんだろうけど・・・暴力とか嫌いだけれど弓のこと好きだからこそ、もう傷つけたくないと手放せたのかなと思いました・・・。

かんちゃん自身もブラック企業に勤めたせいでめちゃくちゃになっちゃった感あるけれどそんな企業でもがんばれていたのは弓の存在があったからだと信じたい

解ける~ではブラック企業やめてるしね。本当はもっと早くやめることができたら弓ともまた違った付き合いができてたかもしれないなと思うと切ないですね・・・。

これはどうしてブラックに勤めたのか、どうしてDVを振るうようになったのかは「薊」という薄い本(同人誌)で描かれているようですヨ。私は怖くて読めないです(´;ω;`)

自由なメモ

※ちゃんと読みました・・・つらかったです。はだける怪物(上)の【はだける怪物(上)[小冊子付特装版]】についているのが薊です!

本当は傷ついているんだろう?

真山と弓の関係って、お互いの本当の「顔」を知っているところにあると思うんですよね。真山自身もまた、弓の前でしか見せない顔があったり。笑った顔とかはいつも弓の前だけだったり・・・

大学になってからはどうかは知らないけど、中学の時はそうでした。だからこそ真山もほかの人と違って必要以上に「弓の本当の顔」を知りたがったんだと思います。

真山だけが本当の弓を見ようとしてて、無理をしていると。でもそう言われると、見透かされているようで反発しちゃうんですよね。

俺はただ、惨めでいたくない 都合よく扱われて酷くされても

俺は自分を可愛そうだと思いたくない

なのに お前がただひとり 俺をかわいそうな奴にする

お前が一番俺を傷つけるんだよ お前だけだ

俺をかわいそうな奴にするな

上の弓の言葉は、そのままかんちゃんと真山を対比させていると思うんですよね私。都合よく扱われて酷くされても・・・体は傷つくけれど心はあまり傷ついてない。もしくはそう振る舞える。

だけれど真山と話すと心が傷つくんですよね。一番知られたくない、自分で飾って隠している部分を真山は探り当ててくるのですから。傷ついてないと振舞うことが無意味になる。

そして言われると認めざるを得ないんですね弓自身が「傷ついている」と。だから真山の言動は一番触れて欲しくないところを触ってくるので弓を一番傷つけるんだと思うんです。

でもそれって弓自身も気がついている部分ですよね。本当は傷ついているけれど認めたくない、だから平気な顔をするし、平気でいようとヘラヘラしちゃう。

かんちゃんはそんな弓だからこそ余計にエスカレートしていったところがあると思うんです。

「何をしてもいいと思っている」「何をしても傷つかないと思っている」と弓自身は思っているけれどそれは弓が招いた結果ですよね。

苦しい、悲しい、辛い、嫌だ。。。こんな言葉をかんちゃんに投げかけれていたら・・・かんちゃん自身もひどく苦しまなくて済んだのかもしれない・・・。そう思ったりもします。

実際DVに関してはよくわからないのですが、かんちゃん自身も弓と別れて再生しようと努力していたみたいなのでかんちゃんにとっても弓との別れは良かったことなのかなと思いました。でもDVの問題ってこんなに簡単なものでもないし、こんなに簡単に別れられるものでもないと思うのですがどうなのでしょうね。

暴力をふるった側から別れというのはあまりないような気がします。振るわれる側が逃げるというのは聞いたことあるのですが・・・。とあまり現実と漫画を重ねてはいけませんね。ここでは別れを切り出せたかんちゃんの努力といいますか、かんちゃんの決意に「よくやった」と言っておきます(^^)

俺には真山しかいない

おっそ~って思ったのとこんな急な展開って・・・と思っちゃった箇所です。これはかんちゃんに別れを切り出されて、自分の部屋に戻った時のモノローグ。

かんちゃんにも指摘されてましたよね。

「俺じゃない奴を好きなら」と。

弓自身がいろんなことから逃げたんですよね。自分でも気がついてますが・・・。真山しかいなくて、それがわかっているから怖かったとあります。

そういえば・・・ちょいちょい出てくる携帯電話。あれは冒頭で水没しちゃった携帯電話ですよね?最終話で携帯電話を探している描写は冒頭から繋がっているということなんでしょうかね???

あれは高校生の学ランでいいのかしら?ずっと真山からの連絡を待ってたという弓。真山って電話もメールも苦手ですからね・・・なかなかかけられなかったのでしょうね。かけた時には水没した後で電話が不通になってましたし。

弓と真山が会って会話するのですが、これまた弓が本当にわがままちゃんで。。。(笑)確かに真山だけしかこんな感じにならないなぁ~って思いまいした。

でも真山からもう諦めるよって言われた時にケーターイ投げるとか!!!かんちゃんの時にそんな風に感情むき出しにしてればよかったのにって思うけどこういうのがかんちゃんと真山に対する違いなんでしょうね・・・。

髪を切った理由

髪を切った理由はあとから書くとして・・・

弓・真山の初エッチは笑いました。真山可愛すぎです(笑)

もうキャパが~プシュ~ッですね。。。

でもエッチでこんなに幸せそうな弓を見れて私も思わずニコってしちゃった。かんちゃんとのエロは本当に辛いだけでしたよね・・・痛いって言ってもやめてもらえず・・・殴られながらのエロ・・・本当に心が伴わない体だけの関係。

こんなに幸せそうに笑えて、弓良かったねと思いました。

で・・・「髪を切った理由」ですが、今までは傷を隠しすために伸ばしていたと思うんです。それを見えるくらい短く切ったということに意味があるんですよね。

これは「もう隠さない」という意志の表れで、真山に対して正面からぶつかっていこうとする弓の気持ちの変化ではないのかな?

真山との再会は本当に偶然だったんだけれど、最後の幸せそうな2人を見れて本当に本当によかったなぁと思いました。

真山は2人を幸せにしたんだよね多分!!!

弓もそうだけれど、弓と別れたかんちゃんも秀那に出会ってきちんとやり直してるし。

多分、恋愛ルビを読んでからこっちを読むとぎゃ~ってなると思うんです。。。錆びた⇒恋愛ルビだと、かんちゃんの葛藤がよくわかってより楽しめると思います。

そうそう、秀那×かんちゃんは、秀那攻、かんちゃん受なんですよね。錆びた~のかんちゃん×弓はかんちゃん攻・弓受でお~って思ってたら「薊」では弓攻・かんちゃん受もあるようです。。。

リバカプでしたかぁ・・・。読んでみたい気もするのですが、錆びた~では私は真山×弓が好きなので同人誌は我慢します!

でも、かんちゃんの変化を掘り下げて読みたい!という人は同人誌読まれてもいいのかも。

同人誌は検索すると通販をしていると思いますので気になる人は検索してみるといいかもしれません(^^)

もしかしたら~の可能性だけれど、連載が始まったはだける怪物で弓出てくるかなぁ~と期待している私です★

かんちゃんが心から笑顔になるには、弓も幸せに暮らしているというのを見ないことには!!!って勝手に思っているので(^^)

切なくて痛いけど目が離せない作品でした。

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スノウ

スノウ

漫画全般好きですが、BL漫画にハマり今ではほぼこのジャンルしか読んでいません。一途もの、年の差、スパダリ攻、ワンコ受、ツンデレ受大好きです。最近はオメガバースもお気に入り。

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