息子の友人と恋仲に!?年の差BLでとても心が温かくなるようなそんなストーリー・
りーるーさんの作品は2作品目です。今回は年の差BLでしたが読後がとても良く、心あたたかくなるようなそんな作品でした。
誰も嫌な人が出てこない作品なので、安心して読み進めることができるかと思います。
ただ・・・今回は自分の子供の同級生とのラブストーリー。ちょこっと年の差~ではなくかなり離れています。
2人がそれぞれの存在に「幸せだ」と感じることができているのだろうなと思える展開ですので素直に一緒にいれてよかったねと言える作品になっていると思います。ストーリーにすごく惹きつけられました。
そして番外編の最後のスピーチ内容はちょっとぐっときました(o^―^o)
コミックス情報&評価
りーるー/シュークリーム
評価項目 | 評価・★ |
---|---|
絵柄 | ★★★☆☆ |
ストーリー | ★★★★★ |
エロ | ★★★☆☆ |
独自性 | ★★★★☆ |
内容紹介
「俺の童貞貰ってください!!」
総合病院で働く直は、ゲイで子持ちの39歳。ある晩、クラブイベントで出会ったミステリアスな雰囲気をもつ青年から猛烈なアタックを受けた直は、その勢いに押され一夜を共にした。後日、思いがけない形で再会は訪れる。高校生の息子から同じクラスの友達だと紹介されたのは、まだ分け合った体温すら覚えている、“彼”だった――……。ミステリアス青年×ゲイの子持ちアラフォーのあまりにも無垢な年の差ラブ。
描き下ろしマンガ19P収録!!
注意ポイント
夜明けを待つ君のためにの感想は以下より。ネタバレ含みます。
夜明けを待つ君のためにのハイライト・感想
絵柄は好みがわかれると思います。イケメン~な絵柄では正直ないのですがこういう心があたたかくなるようなストーリーにはとてもぴったりな絵柄だと個人的には思います。
体格はちょっとマッチョ気味。筋肉ムキムキな絵柄が好き!という人には好まれるかもしれません(o^―^o)
ワタクシは・・・どちらかというと細身~中肉中背な感じが好みですのでむきむき系は苦手とする方なのですが、りーるーさんのきっちりと描かれた筋肉たちは嫌いではありません(〃▽〃)
さてストーリーは・・・。
ゲイでバリネコさんなのに子持ちという設定です。
ゲイなのに子持ち!?と思うかもしれませんね。実は幼馴染の妙子さんと一夜をともにして奇跡的に授かった子がいます。
結婚もせずの2人ですが、生活費等の面倒をすべて見ているという主人公のナオ。でもね、なおにとっては子供の玲は本当に宝物だし妙子さんも心の支えなのですよ。ゲイの人は子供って望んでも手に入らないものというのがあるので自分の子供を生んでくれた妙子さんにもすごく感謝しているところがあるのでしょうね。
妙子さんがとってもとてもナオの理解者でいい人なんです(´;ω;`)本当にいいキャラです!この2人には幼馴染らしく分かち合えるところがあって、そういうのを読んでいるとこんな関係もあるのだなとホンワカします。
りーるーさんのこの作品の一番の見どころはやはり「登場人物がみな素晴らしい」というところにあるのではないかなと思います。
ストーリーはもちろんのこと、出てくるキャラたちが光っているんですよね。それぞれ個性豊かなのですが皆さん作品の中で特徴を思う存分発揮してらっしゃる。。。(笑)
クスっとなったりぎゅっとなったり・・・みんなナオが好きだからあったかい~。
ぜひ読むときには登場してくるキャラ達にも注目して読んでいってほしいと思います。
出会いがプラスになっていく展開が好き
やはり作品を読むにあたって、どんな年の差や障害があろうとも出会いそのものでプラスになっていく関係というのが読み手としらたらいいなぁと思いますよね。
不幸になりそうとか、傷つくとか、そういう「転」も中には「結」をより印象付けるためには必要な時もあるけれど、やっぱり出会ったことが2人の転機になってプラスに進んでいくというほうが個人的には断然好き。
この作品はまさにそれ。
ナオはバリネコのゲイだけれど、妙子との間に子供が生まれました。そしてこの2人を養っていくという使命もあり枯れていた部分があるんですよね。それがとうまと出会ったことで自分の「幸せ」も実感していきます。
子供はいるけれど、妙子にも恋愛感情などはないんですよね。ここはもう家族愛のような感じです。
だから「男」としての幸せをもたらしてくれたのはとうまなのですよね(n*´ω`*n)
とうまもまた、ナオと出会ったことで初めて人を好きになり、DTを捧げたわけです。
彼は幼少期に病気にかかり、高校生になってもまだ療養を強いられている状況で落ち込んでいました。
やっと病気から解放される!と思ってたのにまだフォローが必要と言われ、きっと病気から逃げられないような不安にも襲われてしまったのかもしれません。
そんな時に出会ったナオ。ナオとの出会い、DTをささげる事などは本当にとうまにとっては初めての冒険だったのでしょう。
ナオと一夜を共にし、彼を好きになったとうまにとってもきっと彼の存在がこれから生きていくための目標というか気力に繋がっていったのではないかな?と思います。
ナオの葛藤がよくわかる
それでもやはり年の差。とうまは若さがあるので突っ走ります。でもナオは・・・いろいろと抱え込むんですよね。玲と同じ年の子ですからね。。
彼の家族のことを考えると胸が痛くなるし、彼の今後を考えても自分でいいのかって気持ちも出てくると思う。それでも会って抱き合えば「すごく愛おしい」んです(´;ω;`)ナオ・・・つらいよねって思いました。
とうまが無邪気に笑顔を向けてくれば来るほどそうなっちゃうよね・・・と。
そして知ったとうまの病気。
とうまの抱えている不安を理解しようとする姿にちょっとぎゅっとなってしまいました。
葛藤しながらでもとうまが好きだと自覚していくナオが切ない。切ない~と思っているのに・・・友人がいようとイチャコラしちゃう2人も面白いです。
抱えているものを理解しあってさらに深まる絆が良い!
終盤はとにかくぐっとくる展開が続きました。
お互いに抱え込んでいるものを知ってさらに深まる絆が描かれててとてもよかったです。こういうのを読むと年の差設定も納得です。
きっととうまの相手が若い子でも理解できないものだし、ナオが病院勤務しているというのと、ある程度人生を経験している大人だからこそ包んであげられるとものだったのではないかなと思います。
そして、ナオの抱えているものも、きっと若いとうまだからこそ吞み込めるものなのだろうなと。
ナオのまわりにいる人達もすごくあたたかい人たちで読みながらもうウルウルきてしまいました。
夜明けを見る2人はきっとこれから明るい未来が待っているのだと思えるようなラストで読後もとても素晴らしかったです。
描きおろしがさらに良かった
描きおろしは玲の結婚式。ずっと一緒にいる2人にホっ(n*´ω`*n)
結婚式の控室でも盛っちゃう2人には相変わらずだねとクスっとなったけれどとても幸せそうな二人が読めて良かったです。
脇キャラ達がとにかく良かったので是非注目して読んでみてください。
ストーリーに関しては掘り下げ等はあまりないため、切ないけれどサラッと読める方のコミックスになっているのではないかな?と思います。気になったら是非読んでみてください。
サンプルなどで絵柄を確認し特に抵抗等なければオススメですヨ!!!
作品目とはまた違った作風で、本当に幅広いものが描ける作家さんなのだろうなぁと次も楽しみです!!!
面白かったです。