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コミックスの感想

木下けい子『17 生徒』生徒・教師の切ないBL漫画・感想。先生が欲しくて、おかしくなる。

2016年10月20日

17歳・生徒×26歳・先生の二人の心の揺れが面白い!切ない展開から目が離せません。

この1巻はCRAFTのVol.68の部分まで収録されていました。この先はCRAFT vol.70で読めるはずなので早く配信されないかなと思っています。紙で追ってしまいそう。

最近木下けい子さんはわりとラブコメ要素の強い作品を多く描かれている印象ではあるのですが、今作は切ない系。ヒリつくような切なさともどかしさがあり、その中でとても熱い想いが感じられる。。。そんな作品になっているのではないかと思います。

見どころは生徒→教師のグイグイでどこで教師が絆されるか・・・という感じですね。1巻は・・・スタートラインにも立ててないです。むしろかなりスタートラインの後ろ側にいるのでは!?

だから1巻ではもやもやしてしまう人もいるかもしれない。

【17 生徒】作品紹介

内容紹介

有岡敬広。17歳。高校三年生。要領がよくて、見た目がよくて、だからいいかげんにやってもうまくやれてきた、これまでは。 三島 真。26歳。高校教師。真面目に、誠実に、言えない想いを抱えて、暮らしてきた。 ただの生徒と教師だったはずなのに、気がついたときには、好きになっていた…… 生徒×教師のイノセント・ラブ!

注意ポイント

感想は以下より。ネタバレ含みます

 

【17 生徒】感想レビュー

生徒×先生 トライアングル!? 表題作のみ

切ない 片想い 過去とのリンク 無理やりな描写あり←苦手な人は気を付けてくださいね。

17 生徒・Contents

  • 17 生徒 1話~4話
  • 夜空(描き下ろし)

※あとがきは無く、描き下ろしの最後が171P目。 ¥690(アマゾン)なのでページ数のわりにはちょっとお高めかもしれません。

小言

コミカルな作品とこんな切ない作品と・・色々な設定で飽きる事がない木下けい子さん。作家買いしている一人でもあるのですが、今回は・・・切ない・・・。本当に切なくてこれは2巻が早く読みたくて仕方ありません。

ただねぇ、CRAFT作品なのですよ・・・。CRAFTは3か月に1回発刊のもの。2巻が読めるまでに1巻の内容忘れちゃってるヨ・・というパターンなんですよね。

今回も4話までが1巻に入っているのですが、毎回掲載で普通に1年分。その後描き下ろしやコミックス作業等でコミックスとして出るのが・・・・(;'∀')かなり2巻も待たなくてはいけないということを覚悟しなくては。。。とこれがワタクシの小言です(笑)

17 生徒/面白かったところ・好きなところ

とは言ってもねぇ・・・やっぱり手を出しちゃうわけですよ木下けい子さんの作品。

とてもとても魅力があります。元来、切ない系は引きずってしまうので完結してからでないとなかなか読めないというヘタレなのですが(雑誌掲載を追っているモノは違いますよ)切ないところで終わっているとわかってても購入してしまいました。

ワタクシがCRAFTでこの作品を読んだのが3話・4話だったんですよね。だからこの2人の最初が知りたかったというのもあります。1話・2話を読むと最初は軽い感じだったのですねぇ!

子供以上大人未満な微妙な時期

17 生徒ってすっごく印象的なタイトルなんですよね。なぜこのようなタイトルというか、17歳にこだわっているのだろうと思ったら・・・

17歳って特別な年齢だなぁーって思います。この特別感が描きたい気持ちのまま描かせていただいたお話しです。

と書いてありました。17歳って大人でもない、かといって子供?と言ったらそれも微妙。

高校生のど真ん中でまだまだ進路にも迷う時期なんですよね。ここの決定で色々と人生が変わっていく人って確かにいるのかなと思ったら特別な歳なのかもしれない。

バイト先で喧嘩の仲裁をしてくれた男性がまさか自分の学校の先生だったなんて・・・から始まって徐々に先生が知りたくなってしまった有岡。

接すれば接するほど先生の事が気になって仕方がなくなっていき、気づいたときにはもう心の中は先生でいっぱいで・・・。

好きかも?と思った瞬間に『性』の事を考えちゃうのも高校生らしい発想だなぁと思いました。

この気持ちを確かめたい・・・そんな気持ちもあったのかもしれませんね。寝ている先生にキスした時きっと彼の中で何かがストンと落ちてしまったのかも。

半分くらいまではこんな風に最後なるなんて思わなくて、軽い気持で読み進められるの。最初からすっごくシリアスな展開という訳でもないのよね。このバランスがまた素晴らしいところだなぁって思ったりもします。

目の前しか見えない

へらへらと笑ってた有岡の顔が、徐々に真剣になり険しくなっていく様子もこのコミックスでは注目して読んでみて。

一気に終盤に向けて引き込まれていきます。そしてね・・・・若さゆえの暴走が終盤に入ります。

自分をコントロールできない未熟さ、自己中さが目立つ。

17歳だけれど「子供である」部分もしっかり描かれています。

有岡は自分の犯してしまった間違いにハッとし、どうしようもなく後悔します。そしてきちんと謝るのですが先生は「大人な対応」を見せながら彼の罪を許しても『彼」は拒絶してしまいます。

「こんなに先生の事がすきなのに」と涙する場面は本当に切なかった・・・・。

『好き』という気持ちがあれば何をやってもいいというわけではないし、彼がやってしまったことの代償が大きい。彼にとっては先生の大人の対応も刃物のように突き刺さってしまいます・・・。

それでも先生の事をもっと知りたい、もっと近づきたいという彼の思いが最後の場面からは読み取れてきゅぅぅ~っと胸がなりました。

(先生が好きなもの全部好きになりたい)

ここの場面が一番好きかもしれません(n*´ω`*n)

まだまだ先生との関係は始まってすらいない。完全なる有岡の片想いでそこには大きな壁が立ちはだかっている状態。

ラスボスの津田の前に自分で一発退場のようなことをしでかしてしまった彼がこれかどうするのか・・・

きっとハラハラしながらぎゅ~ってなりなかがら見守らないといけないのね(´;ω;`)

ぺージ最後の有岡の気持ちには本当にズ~ン・ズシリ・・・・。なんていう終わり方(ただし1巻の(;'∀'))。

これはもう沈む・・・・。沈むけれど先が待ち遠しくて仕方ないです。

これから・・・・有岡の汚名返上のターンになっていってほしい。自分勝手ではなくしっかりと相手の事も想って、寄り添って、一緒に笑ってられる2人に最後はなっていると信じたい。

過去とのリンク

『17 生徒』は有岡視点のストーリーという訳でもないの。有岡が好きで仕方がない先生もまた、同じように長年好きな人がいる。このねぇ・・・・先生である三島の好きな相手がいい奴そうなのよ(´;ω;`)

有岡の三島に対する気持ちや行動が過去の津田に対する三島の気持ちや思い出ととうまくリンクして重なっていく。

だからこそ、三島は有岡が自分に対して行った酷い行為も一瞬受け入れ『同情だよ』と言ったのですね。不毛な恋に傷ついて泣いてきた自分と重なる部分があったから。

津田と三島・有岡と三島はリンクはする部分はあるもののいずれは別の結末が用意されているものだと信じたい。

有岡の行動が理解できる分、三島にとってもなんだかんだ言っても放っておけない人物になってしまうのだと思います。

17 生徒/感想まとめ

今回『17 生徒』というタイトルで1巻というタイトルがないということは・・・次は『26 先生』 とかってなっちゃうのかしら?と思ったけれど昨日発売されてるCRAFT vol.70をサイトで見てみたら17って普通に書いてあったので普通に2巻で出るのかな。

有岡は今回、ものすごい汚点を残しちゃったから、これから挽回していくのって難しいだろうけど、若いからこその勢いはある!大人になったら怖くて気持ちが伝えられなくなっちゃうものだけれどきっと有岡はその点ガンガン行くと思うのよね。

この勢いと気持ちの深さはきっと三島の支えにもなっていくのかな?と思ったりもします。有岡のこのどうしようもなく好き!というのが伝わってきて今は辛いけれど・・・2巻では先生の気持も動いてくれる事を期待しています。

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スノウ

スノウ

漫画全般好きですが、BL漫画にハマり今ではほぼこのジャンルしか読んでいません。一途もの、年の差、スパダリ攻、ワンコ受、ツンデレ受大好きです。最近はオメガバースもお気に入り。

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