発情シリーズ第2弾。人狼の血を引く迅人のストーリー。
発情シリーズでお兄ちゃんのお話です。発情が弟のストーリーで人狼(弟)×教師、今回がヤクザ×人狼(ヤクザ家系)のお話となっています。ややあっさりなストーリー展開なのでそれほど深くはないのですがさらっと読めるという点では読みやすい作品なのかなと思います。
コミックス情報&評価
欲情 海鳥よう子(原作:岩本薫)/リブレ出版(2016/11/3)
評価項目 | 評価・★ |
---|---|
絵柄 | ★★★★☆ |
ストーリー | ★★★☆☆ |
エロ | ★★★☆☆ |
独自性 | ★★★☆☆ |
内容紹介
人狼は「番」と出会い発情期を迎える――。
人狼の血をひくヤクザ大神組の長男・迅人。恋も「発情期」も知らない「普通」の男子高校生だった迅人は、ある日、敵対するヤクザの組長・賀門に、人質としてさらわれてしまう――。賀門に対し敵意をむきだしにする一方で、なぜか迅人の体が火照り疼き始めてしまい……。生まれて初めての発情が迅人の体を翻弄する――!
大人気“発情”シリーズのコミカライズ第2弾、岩本 薫の単行本書き下ろしノベルも収録。
注意ポイント
欲情の感想は以下より。感想にはネタバレ含みますのでご注意ください。
Contents
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- 欲情 1話~最終話(4話)
- やくそくの空港にて
- タイガの森にて
- 海鳥ようこ あとがき
- 岩本薫 あとがき
【全206ページ】 (Renta!調べ)
欲情のハイライト/感想
このストーリーはファンタジー設定。人狼一族である大神組の長男・迅人と敵対するヤクザの組長とのBLになっています。
絵柄はとてもきれい。特に、オオカミの絵柄がワタクシとても大好きです。
きれいな毛並みがよくわかるような丁寧な絵柄。最近とても獣人とか好きでケモミミというような一部の変化よりはガッツリ変化する方が好み。。。(というのが最近わかってきました(笑)
鳥海よう子さんの狼は本当に美しいです。そういうのも踏まえて読んでもらいたいなぁ~と思います。
そして、、、今回の主人公の迅人は「発情」の弟とはずいぶんキャラ設定が違います。共通して言えるのはこの人だと思ったらその人の為に動けるという事でしょうか。とっても美しいストーリーだったなぁと思います。
ただ・・・最初にここはもう少し!というのをあげておくと・・・。ややストーリーがあっさりすぎるんですよね。時系列的にほんの数日間~1か月程度の出来事っぽいんです。
そういうのがあってちょっと感情移入しづらいなぁと思ったのが正直なところ。
最後に賀門が組を畳んでしまうのも・・・・あっさりしすぎていたのでここはもう少し何か欲しかったなぁと。
綺麗なストーリーではあるけれど表面的な感じで掘り下げが少なかったかなと思いました。
「発情期」と「番」という事を踏まえてみれば・・・・この人が番だ!と思って惹かれあうのだと理解できるのですが・・・・人間の賀門にはそのような番システムは発動するかといいえば・・・・オメガバースのようなα、Ωといった明確な設定がないのでやや疑問が残るところではあります。
ではでは以下は好きだなぁ面白いな!と思ったところの感想を書いていきたいと思います(o^―^o)
純粋
お互いを思いやる気持ちが純粋で読んでいてキュンとなりました。
ニオイに反応していく迅人。そして迅人の表情やギャップに惹かれていく賀門。
お互いが敵同士だと早い段階から知っているのでこの2人が近づくというのはとても危険なんですよね。それでも惹かれ合っていくのですが・・・・このあたりはもう少しじっくりあってもよかったかもしれません。
迅人は発情期が来たというのはわかるのですが、賀門の揺れや葛藤がもう少し見たかったなぁと思ったりもしました。もう少し時間をかけて育てた関係ならば最後の迅人父とのやり取りももっともっとぐっときたかもしれないなぁと。
ここはちょっと残念だったかなと思います。1か月くらいの2人なのに、組を捨てられるというのがちょっとビックリなところもありました。
ただ・・・・受け入れるしかない人生という点ではお互い同じような境遇。発情期云々ではなく惹かれあうものもあったのかなと思います。
発情期は本当にエロい
今回は「発情期」というのがありました。発情期で迅人がエロくなっていく・・・・このギャップも楽しめますね。もう少しエロは濃くても良かったかもしれません。本当にちょっとの事ですがもう少し!が多かったかなぁと。
迅人が欲しているのだからエロくなるのですが・・・もっと過激に賀門を欲してたら(`・ω・´)bイイヨ!って言ってたかもしれません。
まぁね、18禁とかではないのでそこまで期待してはいけないのかも。エロはわりと多い印象はあったのですが中身はあまり濃くはなかったです。賀門がなんだ!?と思ったような迅人の変化をもう少し楽しみたかったですね(o^―^o)
賀門のとった行動
さて・・・この2人、敵対する組同士ということで、本来ならばくっつくことはありえない関係です。ですが、賀門がとった行動により2人の関係が認められることになります。
正確にいえば・・・賀門の行動と、その賀門を守りたい・一緒にいたいという迅人の本気の態度にお父さんが認めたという形でしょうか。
もう少し賀門や迅人、そして父親の葛藤が読み取れたらいいかなと思ったのですがあっさりと解決してしまったのにはちょっと拍子ぬけしてしまいました。
ただ・・・・あまり切ない展開、ガゴタゴタ、流血等の描写を好まない方はこの展開でホッとできると思います。ワタクシは・・・1読目はホッ・・・・2読目以降はもうちょっと何かあったらなあ・・・?でした。
それでも難しい題材でここまでうまくまとめて来たなぁとすごく感心も。コミカライズだから尺とかあるでしょうし、文字のみとはちょっと違うところもあるのかな。
賀門がお父さんのところへやってきたところはどのように書かれているのかすごく気になりました。また気が向いたら小説を読んでみようとおもいます
やくそくの空港にて タイガの森にて
これはちょっと可愛らしたっかですね。じゃっかんケモミミっぽくなっててキュンが多かったような気がします。獣系の耳やしっぽに触れると感度が良くなるとか感じるという描写がけっこう好きなのでこれは楽しめました♥
タイガの森にてというのは、小説のような感じになっています。文字のみです。でも文字でもとても楽しめて普段小説を読まないワタクシも・・・・ちょっと読んでみようかなと思いました。
こちらも最後はちょっとほっこりするようなキュンとするような感じなのでとても良かったです。2人が愛し合っているのがあうごく伝わってきました。。。
まとめ
きれいにまとめてあると思います。きっと2巻完結だったらもっと掘り下げや進展をじっくり・・・というのも出来たかもしれませんね。でも1冊でも十分楽しめたので人狼系がお好きな方は読んでみてください。