性格は乱暴だけど思考は乙女な主人公がこじらせた片思いの行方は?幼馴染BL
先日、みよしあやとさんの翳りに木漏れ日、それから緑を読んでみて、
もういちどみよしさんの作品が読みたくなって片想いとパレードを読み返してみた~。
一言。面白かった!
最初に読んだ時はう~ん、面白いんだけれどまぁこんなもんかななんて思ってたのに
読み返したら引き込まれた。なんていうか東馬に感情移入しちゃって切なかった。
なんていうかアイロニードレスのほうは乙女になりたいわけじゃない男の子が勘違いさせられて女の子のような格好をさせられていてそんな中でのおはなしだったんだけれど
この片想いとパレードはいわゆる逆。
だんだんと男性の体や声になっていくのが嫌で、女の子のようになりたいと思ってた男の子のおはなし。
そして幼馴染の男の子に恋心を寄せるのだけれど、その子には恋人が。。。
男の子に意味ありげに接してくる「先輩」もいいキャラしていて読みやすかったしよかった。
この先輩に恋する妹(実の妹)もいいキャラしていたしこの子のストーリーもなかなか良かったなと。全体として読みやすかったし切なさと甘さもあってすごく満足度の高いコミックではないかな。
ではでは感想を!前編・後編で感想いっきまーす。
片想いとパレード
<作品内容>
幼なじみの親友・鷹也に、長く、こじらせた片想いをしている東馬。
「あいつのお姫様になりたい」「俺のヒーローはあいつ」
乱暴な性格で口が悪いくせに、乙女思考回路な東馬は、好きといえず自分の恋心を自虐し卑屈な考えに傷つく毎日だった。
しかも、大学に入って、鷹也には彼女が出来た。鷹也の世話焼きと親密な親友としての接触は相変わらず。
サークルの先輩・米沢や謎の女も東馬に接近。とある変化が生まれ、片恋は、手酷く東馬を傷つけ始める――。
「それでも俺の世界は、お前の一言で満ちる」
絵柄 ★★★☆☆
ストーリー ★★★★☆
エロ ★☆☆☆☆(ほぼなし最後ちょろっと数ページ)
幼馴染のBLって甘い時はいいけど切ない系は時に残酷・・・
それがお互いに気持ちがあってそうなのかな~なんていうストーリーはキュンキュンしながら
読めるんだけれど、相手がノンケで・・・っていう時には大抵彼女が出てくる。。。
そういう時にはタチが悪いというか、切ない系の話になっていくのよねぇ。
主人公は東馬。幼馴染は鷹也。
なんかね、東馬は超絶美形設定なんだけれどわたし的には鷹也のほうが絵柄は好み~。
このストーリーには一貫して
「お姫様」がキーになっている感じ。ずっと鷹也のヒロインになりたかった東馬。
成長するにつれて声も変わり、体格も変わり。。。けっこう葛藤している様子が切ない。
自分の大きな手を見ながら切ったら小さくなるかなとか考えたりちょっと病んでるっぽい。
しっかし、鈍感男というか幼馴染の鷹也はねぇ相変わらず東馬を「お姫様」っていうから
余計に気にするんじゃなかろうか。
もうこの「お姫様」って言われた時の東馬の顔がかわいくて。東馬は余計にお姫様になりたがるのよね。
でもねぇ。。。もうひとりのお姫様の存在が。
鷹也はもうひとりのお姫様(彼女)とデートとかしてるんだけれど、その間に東馬は先輩(ゲイ)と
ちょっと仲良くなります。この先輩はちょっと最後までつかみどころのない人だったけど。
東馬・鷹也・先輩が所属しているサークルはなんでも屋。紙に依頼を書いて投書し、その依頼を実行するサークル。
東馬は「俺を女の子にして下さい」とか出しはしないけど書いてたりする。
男同士 俺のがでかい身長 親友
叶うわけねーのに 好きなまんま
だけどね、途中何故か身体が鷹也を拒絶するようになります。
身体に触れられるだけで吐いたりするようになってしまう東馬。
彼女の存在が大きい。
彼女を触った手で触れられるのがいやとか。それに鷹也もこのあたりは残酷なのよね。
優しさのつもりで持ってきたパンなんだけれど、じつはそれ彼女が作ったもので・・・
それを食べてた東馬は彼女がつくったというのを聞いて吐いてしまう。
鷹也まっすぐで優しいところもあるんだけれど、いちいち言動がねぇ。。。東馬にとっては拷問級。
お前が女だったらいい奥さんになれんのになぁとか。
俺が男で残念だったな
って答える東馬が切ない。
相変わらず鷹也に触れられると吐いちゃう東馬は鷹也のそばから一旦離れようと思うのだけれど
そんな時に出会うのが先輩の妹の街子。
この子のキャラ大好きです。もうね、とことん一途でBLコミックでこんなにこの子いいなぁって
思う女の子は初めてかも~。芯の強いとことかいい。結局兄に寄せている想いは実らないけれど
どこまでも潔いというかなんというか。
東馬はそんなマチコに付き合おうというのですが(ちょっとしたカモフラ的に)マチコはそれを断るってのもいい。
でもマチコの恋も切ないんですよね。なんといっても大好きなお兄ちゃんの先輩はゲイだから
結局は妹ということである以前に女性は恋愛対象ではないのだから。
しっかし中盤はとにかく無邪気な鈍感男の鷹也の行動にイライラ。
一番東馬を傷つけているのは鷹也なのに、避けても避けても鷹也の方からやってくるという・・・。
鷹也に触られて吐いているのに、それと同時に鷹也の言葉で抜いてしまう東馬はもうねかわいそうで
途中は読んでられないなくらいだったなぁ。
なんだかんだで傷心中の東馬にとっては先輩の存在は大きい。先輩は同じゲイだから
ノンケに恋している辛さが分かるのかな。東馬のなにげに支えになってるのよね。
でもちゃんとなし崩しで東馬を手に入れようとかじゃなくって、ちゃんと自分から欲しいと思ったらおいでとか
言っちゃう先輩はかっこいい。
鷹也のほうが何となく東馬の態度の変化からいろいろ嫉妬している感じはするんだけれど
東馬の気持ちに気が付いてしまった時、鷹也は・・・
まだまだ先が読めないまま前編は終わりました。
前編はねとにかく東馬が辛い展開です。鷹也は恋人がいるし、鈍感だしだけれど何かと東馬に構うから
余計に東馬が本当にかわいそうになってしまう。
吐くほどの拒絶。それなのに鷹也のことが好きで好きで仕方がない。
そんな弱い部分を唯一せ見られるのが先輩。先輩のほうはちょっと東馬に好意があるっぽいなと。
ではでは後半はまた別記事で。