誤算のハートのスピンオフ。ただただ面白い!これに尽きる1冊でした。
9月に発刊されてたのですがやっと読むことができました!誤算のハートが私はあまりだったので期待していなかったというのもあるんですよね。
緒川千世さんの作品は、過去作品は私の中では★★★☆☆くらいの作品が多かったんですよね。
絵柄は惹きつけられるのですけどね、過去作品で一番好きなのは王子の箱庭かなぁ。
今回の作品は過去作品とは比べ物にならないほどよかった!!!(私の中で)もうね、キュンもあるし切なさや愛おしさ全部ある感じ。まだ未読の人は是非読んでもらいたいな。
コミックス情報&評価
終わらない不幸についての話緒川千世/海王社 (2015/9/10)
評価項目 | 評価・★ |
---|---|
絵柄 | ★★★★★ |
ストーリー | ★★★★★ |
エロ | ★★★☆☆ |
独自性 | ★★★★☆ |
内容紹介
終わらせられなかったこの恋を、
お前が終わらせてくれ
彼の好みは、小さくて可愛らしい女の子。
彼より長身で男の自分は、何もかもが理想にはほど遠い──絶望的な恋だった。
中学の頃に密かに好きだった清竹と、予期せず合コンで再会した烏童。
昔と変わらず清竹はまっすぐで、すっかり遊び人になった自分はやっぱり彼に相応しくない。
けれど燻る想いに突き動かされ、烏童は清竹と強引に身体を重ね…。苦い片恋の行く先は──。
「誤算のハート」の短編も収録。
注意ポイント
終わらない不幸についての話の感想は以下より。ネタバレ含みますのでご注意ください
8年ぶりの再会
今回のストーリーは、誤算のハートに出てきたお兄ちゃんの話。
烏童兄はけっこうクズなんですけどねぇ・・・そんな彼の純愛とでも言いましょうか・・・。
中学時代はバスケをしていた兄。そしてそのメンバーの中に今回の烏童兄の想い人である清竹もいました。清竹は中学時代は烏童兄と身長差20センチも違ったんですねぇ~。そしてそれからまた烏童兄は8センチ伸びたと書いてあったのでものすごい身長差。。。
と思ったら合コンで再会した2人。
清竹と烏童兄の身長差は1センチになってたんですね!(烏童兄が1センチ大きい)この2人は中学時代にあることがきかっけで疎遠になったのですがそのあるきっかけというのは清竹の彼女を烏童兄が奪ったようです。さすがクズ設定のお兄ちゃん!と思いきや・・・
それはね、清竹が好きだからこその行動だったんですね。清竹の彼女の存在がねはっきり言って邪魔なんですよね。清竹を誰にも渡したくなくて奪ったと思われます。
これは罰なのか?
再会した清竹と烏童兄。合コンで清竹が潰れてしまったので介抱するのですが・・・。
清竹は背が低くて髪の長い可愛らしい女の子が好き。それをよくわかっている烏童兄ですけどねその感じにぴったりの女の子が清竹の介抱をしようとしたら・・・
小さくてかわいいね でもその体じゃ何もできないよ俺だけで十分だから
このセリフなにげに好き。小さくてかわいい女の子に劣等感にも似た感情を持ちながらそれでも自分じゃないと介抱できないぞという感じのこのセリフ。おおぉって思いました。
そして烏童兄は自分の車の中で甲斐甲斐しく介抱するんですが。。。
違うとこも世話しちゃって(笑)
しかも清竹寝ているんだから挿れちゃえばいいのにねぇ。と思ったら!!
烏童兄がまさかの受!!!えってびっくりしちゃった。
起きたら何もかも忘れてろよ これはただの夢だから
もうね。。。切ない。
そう言いながら清竹のアレを咥えるんだけど、清竹に髪の毛クシャってされて(清竹は寝ている)涙を流す兄がもう・・・もうねなんていうか本当はかなりの一途な男なんだなとじ~んってなりました(´;ω;`)
私、クズ男の一途な愛大好きです。でもまぁ誰とでもやるっていうのはいただけないけど。
それでも1人の人に対してはものすごく純なんですよね。
そしてあのクズさも清竹が原因だったのですねぇ・・・清竹自身も烏童兄のせいで恋ができなくなったと言ってたけど。清竹の寝ている間に襲っちゃった烏童兄はまたまた清竹に対する気持ちが再燃してしまって苦しんでいました。
苦しんでる兄には悪いけど・・・好きな人には挿れてほしいと思ってたのかなって思うとすっごく萌えた・・・・
この恋を終わらせる時が来たのかもしれない
烏童兄はね。。。一貫して小さくてかわいい女の子に劣等感があるようですね。俺がもし背が低かったら、髪の毛が長かったら・・・女の子だったらEtc・・・。そして練習試合で烏童兄の大学へ来ていた清竹。清竹のプレーをみて「変わってないなぁ」と思いながら涙する兄。
ううぅ切ない(T T)。自分はね、色々と変わったんですよね←クズ化してね(笑)
何年たっても変わっていない清竹が眩しくて仕方なかったのかな。あの涙は。その涙をみて清竹があとから追ってきて会話をするのですが、なぜか途中から身長の話に変わっちゃってて。
身長も1センチ清竹の方が高くなってたんですね。
身長ってけっこう重要なポイントなんですよねこの2人にとっては。
清竹自身も烏童兄に対しては身長でも負け、バスケもうまくてかっこよくて。。。そんな烏童兄に対して劣等感があったと思うんです。
烏童兄もまた、清竹が背が低くそして清武の好みの女の子も背の低い子なので身長に対してはコンプレックスがある。(恋愛限定)だからこそこの身長エピは重要なんですよね。
喜ぶ清竹が烏童兄のおでこにコツンとおでこあてる描写~萌え萌えなんですけど(/ω\*)
あの身長差が同じくらいの目線でのコツン!!!いい!!!
そしたらやはり烏童兄も限界だったのか思わずチューしちゃうんですよね。跳ね除けられた烏童兄は。。。あの日車でやった事を告白しちゃいます。
俺で遊んで楽しいかよ!と怒る清竹に、
ずっとそうしたかったんだ 中学の時から
完全な一方通行でも 俺は嬉しかったよ
この烏童兄が涙を流して話すこのカットがね、本当に本当に素敵というか切なさが半端ない。
クシャっている顔じゃないし、むしろ表情がないんですよね。表情ないまま涙が流れている感じなのだけれどそれがまたより一層切なさ半端なくさせてるんですよねぇ。
そして烏童兄は8年前は清竹の恋を応援することができなくて彼女をとったこと、そして今でも応援なんてできないとことをきちんと伝えます。
きちんと言った上で清竹に
自分では終わらせることができなかったこの恋を
お前が終わらせてくれ
もうね泣きすがる兄が・・・誤算のハート読んでる人には衝撃的ではないでしょうか。清竹も「泣くなよそんなとこは見せんな」と言います。
それでも拒絶の言葉をかけられないなら 捨てて行ってくれという兄。
今はただお前を何とかして慰めてやりたい それだけじゃダメか
清竹のこの言葉に残酷な奴という兄。。。残酷な奴というのは気持ちがないクセに捨てる事も出来ずにこうやって近くにいようとするからでしょうね
まぁ確かに残酷かもしれませんね。それでもきっと心の中では捨てられなくてうれしい気持ちもあったのではないかなと想像してみたりします・・・。
清竹いいやつなんですね(T T)
俺たち付き合ってるんだし
8年引きずった恋を終わらせようと一大決心して告白した兄ですが、確かに清竹のあの返答はどうかわからないですよね。わからないまま1ヶ月と7日音信不通だったようです(笑)
久々に合同練習で兄の大学へ来た清竹は練習終わったら時間作れないか?というのですがバイトがあるからという兄。なんで?という問いかけに
なんでって俺たちつきあってるんだし
これには烏童兄もえっってなるし、兄の反応に清竹もえってなる(笑)
清竹は兄のバイト先にいくと言い出して、行くのですが・・・清竹がバイト先にくるからと気合の入る烏童兄がかわいくてかわいくて★初々しいなぁおい!って突っ込みたくなった。。。
でもさぁ、清竹がせっかくお前を抱きたいって言ってるのにホテルで待たせておいて女の人行かせるとかどうよ・・・って最初読んだ時は思ったけど、これはこれで兄も葛藤があったんでしょうね。
俺が清竹の下でヨガっているのなんて 想像しただけで気持ちわりぃ
わかるんですけどね、清竹傷つけてどうするよって思う。結局は自分がかわいいから逃げ道いっぱい作ってるのよね。そして清竹の下でヨガっているの全然気持ち悪くない!むしろ萌える!!!って声を大にして言いたい(-ω-)/
俺の人生はなんて惨めでかわいそうなんだろう
大学で清竹の悪口というか冗談を言われカッとなって喧嘩した兄。家では、弟にも殴られなんて惨めで可哀想なんだろうと無気力になっています。
そこへ清竹がやってくるんですよね。正式には弟が連れてきたんでしょうね。清竹の顔を見るなり逃げるのですが・・。やっぱりねぇ清竹は向き合おうとしているのだけれど、それはそれで怖くて仕方ないんでしょうね。自分には振り向いてもらえないが前提の兄ですからね。いざ向き合おうとしてくれててもそれがかえって怖かったり。
今日こそケリつけるぞ
・・・いや いやです
清竹の前ではほんと弱いんですね(T T)いやですっていって膝抱えてる・・・。
ケリつけるぞっていうのもマイナスにとってるんですよね。話きかずに自己完結しちゃってるの。
だから清竹がいっぽずつ好きになってるって言ってくれても信じないってなるんですよね。でもね、清竹はちゃんとフォローするというか兄のネガティブ思考をちゃんと変えてあげられる子なんですよね。
清竹が自分で勃ってるとわかって自分で慣らしちゃう兄とか・・・ごちそうさまです(><)恥ずかしいけど恥ずかしいけども!!!清竹のためなら必死になる兄素敵です!
事後のね・・・烏童兄のモノローグがとてもグサリときます。
すごくすごく切ない。
だけれど清竹と一緒にいれることで俺の人生なんて惨めで~って思ってた兄もしっかりと幸せを感じられてすごくよかったなと思います。ここはもうじ~んってきました。本当に切ないけど最後はほんわか暖かくなるような。よかったぁ~って思えました。
誤算のハート 番外編
短編で誤算のハートの2人の番外編が収録されています(^^)
なんかねぇ烏童兄のストーリー読んだ後だとこの2人萌えない・・・どうしよ(笑)
これからの幸せについての話
これほんといい!!!もうこの2人大好きです。キュンがたくさんあったなぁ。もともと料理はする描写はいっぱいあるんだけれどね。清竹の行動に頬染めしている烏童兄・・・最高です。完璧に受の顔に・・・(笑)
好きになって良かった 好きでいてよかった
本当にこれなだなぁと思うようなストーリーでしたね。兄の幸せは清竹がそばにいることなんですね。はぁよかった。本当にこの1冊は何度読んでも面白い!
終わらない不幸についての話/感想・まとめ
緒川千世さんの中ではダントツではないかなと思います。
そういえば緒川千世さんて少女漫画も別のペンネームで書かれているのですねぇ。読んでみたいな。少女漫画ではどんなストーリー描いているんだろう?
でも今回は烏童兄のブラックな部分があるからこそ清竹の白さが際立ってまたストーリー展開を魅力にしていると思います。あ~面白かった。それしか言えない(笑)
ではでは今回も長文読んで下さりありがとうございました!
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