Cabで連載していた作品。ナツメカズキの男娼と付き人のBL。
Cab連載時にちょっと気になってた作品。どの話か忘れましたけど。。。
ちょっとアタタタタ・・・なストーリーで「あかんやつかも」と脱落しちゃった作品です。(;´Д`)
でも!コミックスを手に取って読んでみると、ナツメカズキさんらしい一途さが出たストーリーだったように思います。
MODS・モッズ コミックス情報&電子書籍情報
MODS
ナツメカズキ/ソフトライン 東京漫画社 (2016/8/25)
評価項目 | 評価・★ |
---|---|
絵柄 | ★★★★✩ |
ストーリー | ★★★★✩ |
エロ | ★★★★✩ |
独自性 | ★★★✩✩ |
こんな内容
白く零れ落ちる、空っぽの愛だけをくれ
男娼と付き人―
交わされる、声なき咆哮。
妹の借金を返済するため、ゲイ向けデリヘル「Rain」の
人気男娼・シロの付き人として働くことになった信虎。
信虎の顔と体が好みだと言い、セクハラを繰り出してくるシロに対して
一線を引いて仕事をする日々だったが、
ある夜、客からの暴行で傷ついたシロの姿と
ふいの言葉が忘れられなくなってしまい……。欠けて凍えた心の奥底には、愛への狂おしい呻きがあった。
新鋭・ナツメカズキの新境地が待望のコミックス化!
注意
MODSの感想は以下より。ネタバレ注意。
コミックスの目次・Contents
- Crack 0~5話
- M.O.D.S(かきおろし)
1冊まるまる表題作になっているのと、冒頭の0話も描き下ろし追加になっています。
ネタバレ注意【MODS】感想
MODSの雰囲気や世界観について
全体を通してまず思ったこと。重い・・・辛いです。
最後までそんな雰囲気はあるのですが、その中でも徐々に惹かれあう2人。
惹かれあうけれど拒絶も葛藤もあるのですよね。色々な感情が混ぜ合わさっている1冊だと思う。
暗い暗い海の底にいるかのようなストーリーでした。それでも信虎はシロに想いを寄せ、シロにとっても海のそこを照らす光になっていったのかもしれない。
個人的にはナツメカズキさんはとにかく「純情」を描くのがお上手だと思うのですよね。どんな設定・どんな展開でも根底はそこにあると思うんです。だからどれほど痛くて辛い展開であっても読んでいられるなぁと・・・。
今回のコミックスに関しては、「男娼」ということで・・・・とてもじゃないけれどキレイなストーリーではありません。(ここが途中脱落したところ。。。)ハラハラしながら2人の恋模様を読んでいくことになります。
信虎の妹が借金などしなければ決して交わらなかった2人・・・。すごい運命だなぁと最後に思わされます。
しかしコミックスの裏表紙・・・・これは「春」と「時雨」なのでしょうがこの2人は何もないのでしょうか(;´Д`)気になるところです・・・。
そういえば、コミックスにポストカードが入っていました(〃ω〃)初回封入で両面ポストカードが入っているようです♫どれも同じなのでしょうかね?ポストカードのシロがすごくイケメンです。裏には・・・・・うふふな2人。
シロは信虎と出会うことができてよかったな・・・・と思います。
モッズの見どころ・惹きつけられたところ
正直なところ、好きな設定ではないのです。男娼ですからね、ほかの人と色々と・・・・ありますよね?痛い描写もあるし、クスリ打たれて・・・というのもあるし、うわぁ苦手だなぁと思う箇所も実際にはあるんです。
シロが・・・というよりはもう信虎にガンバレ!と思いながら読む作品なのかもしれません。
俺 これしかできねぇから
この言葉の意味がね・・・後に明かされていくのですが本当にイタイ・・・。ツライ。
シロ・時雨・春の過去編
過去編で一度は変わろうと思ったシロがいたと思うんです。15歳のシロが時雨さんと出会い、そして心の中に温かいものが生まれてくる描写はとてもよかった・・・よかったのに時雨さん(´;ω;`)
なぜにこんな展開にしちゃったの?と。時雨さん・・・春が喪服みたいなの着ていたしやっぱりダメだったのでしょうか。春と時雨さんもちょっと怪しいなぁと思う箇所がチラホラあったしなんだか裏表紙をみると切ないです。
「おっさんのポエムはよくわかりません」(過去編)
から
「おれもポエミーなおっさんになっちまったな ・・・なぁ時雨」(現在)
と言うセリフがね、春はやはり時雨をなんだかんだで大切にしていたのではないかな?と思いました。だからこそ・・・「元ヤクザ」なのにシロをいつまでも側に置いていると思うんですよね。
この2人もちょっと見たかったなぁと思います。というか・・・おっさんBLで全然構わないので、実は生きてたよ~展開で春と時雨さんでやってもらえませんかね・・・。
この2人はとっても重要人物なはずなのですが、わりとさらっと流れてしまって物足りなさがありました。
「シロが心を殺してしまっている」という描写から・・・やっぱりもう時雨さんはいないんだろうなぁ悲しいけど(´;ω;`)
なぜ時雨さんがあーいうことになったのか、もう少しだけ詳しく作中にあると理解しやすかったと思うのですが、それが残念だなぁという点でしょうか
時雨さんも自分とシロを重ねて、シロにはなんとか立ち直って欲しいと思っていたのかな。
もう少し過去編は心理描写が詳しくあってもよかった気がします。(というか読みたかったなぁ~という感じですね!)
心を殺したシロが心を取り戻していく
どんな風に自分を思い込ませようとしてもシロは信虎といることで心が揺らいでいきます。信虎の前ですごい事やっちゃってても(読みながら脱落したところってこの場面でした(;´Д`))信虎はシロのことが好きだと言うんですよね。
過去編で唯一大事だと思えた時雨を失って、人を好きになって温もりをしってそれを失うことに対する恐怖がね・・・痛いほど伝わってきた最後。
それでも信虎は一緒にいるという・・・。最後のベッドの中で手をつなぎながら温もりを確かめているシロの描写はとてもよかったですね♥
そして信虎の気持ちが届いたのは、最後の時雨さんとシロの描写で表しているのかな?と思いました。クライマックスはとても見ものだと思います。グッときました。
描き下ろしがすごくいい
描き下ろしは。。。あまあまエロエロでしたね。
そして最後一生懸命かいたであろうシロの履歴書の名前がとっても印象的です。ここから新しい出発をするのだなぁと感じることができたすごくいい描き下ろしになっていると思います。
シロの本名と、「Memory of dear sky」・・・そしてMODSとの掛け合わせがすごくよかった!!!
表と裏のカバー下
設定画・登場人物の紹介がしてありました!やっぱり時雨さんをみるとちょっとセツナイ・・・。いちおう時雨さんも現在の歳が記載してあるから希望は残しておこう・・・。そして私が何より注目したのは春さんの紹介。
シロが嫌い(笑)
あとはタバコが吸えなくなったとありました。
これは・・・・時雨さんがヘビースモーカーだったというのも関係しているのでしょうか?う~ほんとこの2人気になる・・・。
ナツメカズキさんといえば・・・私も連載を追っていますが【バイ・マイ・サイド】のほうが読みやすくて好きかな?やっぱりイタイツライお話苦手。
絵柄的にシリアス設定はよく似合うのですが、こういう絵柄でこそ・・・・超ピュアな作品を読みたい(笑)
バイマイサイドはこれからの展開はわからないけれど、わりと個人的にはピュア路線だと思います(〃ω〃)
ナツメカズキさん、これからの作品も楽しみです♫
まとめ
今回がナツメカズキさんのセカンドコミックスなのですが、デビュー作での「【I HATE】とは一変・・・かなりハードな作品になっているかと思います。
今回のストーリーは好みが分かれるかな?と思うのですが、とにかく投げやりな子が一人の子と出会うことでまた新たな出発をしていくという点ではとても心に残るストーリーではないかな?と思います。
ほのぼのは最後の書き下ろしのみで最初から最後までわりとツライ展開が続くかと思いますが、最後は温かい気持ちになれる作品になっていると思います。200P超えでまるまる表題作なので、感情移入しやすい作品になっているかな・・・。
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