日野ガラスさんの作品かなり読んでいるし、『また、あした』とか好きなのに日野さんの作品の感想ってこれが初めてなんですね・・・びっくり(笑)ストーリー的には印象に残る作品はそう多くはないのですが、絵柄が好きだったりするんですよね。ちょっと少女漫画っぽい、そんな絵柄です。キラキラしている感じですね(〃・ω・〃)
今回の新刊『孤独な犬の飼い方』は人間嫌いな主人公の城瀬と先輩の牧とのBL。わりとミステリアスな感じなのかな?と思ったのですが、読み終わってみるとけっこう純愛。(でも城瀬は他の人とやりまくってましたよ)なかなか面白かったと思います。
孤独な犬の飼い方/GUSH COMICS
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あの人はまるで犬を呼ぶみたいに俺のことを呼んだ。 一流大に通うエリートの城瀬には裏の顔がある。
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絵柄 | ストーリー | エロ | 独自性 |
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★★★★★ | ★★★★☆ | ★★☆☆☆ | ★★★★★ |
孤独な犬の飼い方の感想は以下より。ネタバレ含みますのでご注意ください。
Contents
- 孤独な犬の飼い方
- その後(描き下ろし)
※表題作のみ
孤独な犬の飼い方のみどころ・オススメポイント
読み始めからすっごくダークな世界でした(^_^;)男たちをはべらすユウト。どSな感じだったんですが、読み進めると・・・根っからのどSでは無かったことに気がつきます。
それがね・・・このトラウマを抱えるまでの描写がとてもぎゅ~ってなってしまうんです。このストーリーはきっと二度読んだ方がいいと思います。
今のユウト・過去のユウト・これからのユウトを二度目を読むとまた違った面白さがでてくると思いますヨ。
そしてそんなユウトが見返したいやつというので『牧先輩』というのが出てきます。どんなやつかと思うでしょ・・・すんごく純な人です。
ユウトにとっては最大のトラウマであり・・・そして虐められていたユウトにとっては唯一の救いであり大好きな人でもあったんです。そんなトラウマさんに再会したことでユウトが変わっていくのもみどころです。
そして・・・ユウトと名乗ってた主人公くんは実はユウトではありません。ユウトは実は牧先輩の名前なんですね。トラウマだ、見返したいと言っていても本当は忘れられない人だったというのがわかります。本当に嫌いでトラウマならばそんな名前名乗ったりしないと思いますしね。
牧は彼のことをシロと読んでいるので以下シロと書くことにします(*^_^*)
いじめられっ子だったシロが成長し見た目も変わったことで逆に人を屈服させていく・・・けっこうな歪みが生じているんですけど、それでも牧との再会で人間嫌いなところが変化していくんです。(これはきっと牧限定)。
牧と会ってご飯食べているときとかは本当にかわいらしいシロなんですよね。この描写の違いもちょっとかわいらしかったです。
人を屈服させたい、踏みにじりたいと思ってきたシロ。だから人を抱くにしても、どSで首とか絞めたりするんですよね。ただ・・・歪んでいる彼だけれど、牧にとってはいつまでたっても弱くかわいらしいシロのままだったのかもしれませんね。
「優しいね」
って言う彼の言葉にちょっとずつシロの心が洗われていくようでしたヨ(#^_^#)
でも結局・・・酷いことをしていたら自分に返ってきてしまう・・・。自分のしてきたことが次はシロの首を絞め始めます。
本当は、純粋だった2人。シロも純粋だからこそ歪んでしまったのだろうなと思ってしまいました。そんなシロには根っからの王子さまで優しい牧が必要だった・・・そう思えました。
本編の最後は・・・中学の時の2人というのもヨカッタですね。またあの頃の気持ちに戻れたのではないかなと思ったラストできゅんとなりました。
描き下ろしは甘々な2人・・・とっても読後感が良くなって個人的にはとっても( ´艸`)ってなりながら読みました(≧∇≦*)
感想・まとめ
この作品は、切なさもあって読み応えありました。忘れようとして歪んでも結局は忘れられないモノがあって、絡まった糸をほどいていくと本当に純粋な気持ちだけが残った・・・そんなストーリーだったような気がします。
個人的には表紙のカバー絵がとても好きです。綺麗な絵ですね!
カバー下は本編で出てくる三好とシロがどうして仲良くなったかというエピがありました。この人間嫌いなシロにとっては正直な三好も唯一心許せる女の子なんでしょうね(*^_^*)
カバー下にあとがきみたいなのもありますので紙書籍で購入した人はカバー下も見てくださいね♡
ということで感想でした♪