大好きな三月えみさんの新刊コミックスです。泡にもなれない恋ならばは、麗人さんでずいぶん前に読みました。とても印象深くて今回コミックスになると聞いて心待ちにしていました。今回は紙・電子同時配信。
麗人は雑誌の購入を止めていたので、今回のコミックスで読んだ事があるのは表題作と最後のいい子でごめんね!のみでした。「いい子でごめんね!」は麗人uno!で掲載されていたようです。注目は「神」シリーズ。オムニバスみたいな感じなのかしら・・・ストーリー構成がほんと素晴らしいです!!!さすが三月えみさん。そして・・・すんごくエロくなっている・・・。
コミックス情報&評価
評価項目 | 評価・★ |
---|---|
絵柄 | ★★★★☆ |
ストーリー | ★★★★★ |
エロ | ★★★☆☆ |
独自性 | ★★★★★ |
内容紹介
「女じゃないし 優しくとかしなくていい」
勝ち気でこだわりの強い小林は、仕事で上司と衝突。元同僚で自分とは正反対の冷静さを持つ石原にその鬱屈した気持ちを吐露する。さらに、石原に対しある思惑を持っていた小林は、石原の恋心を利用して自分を抱くようにしむけるが——?
綺麗なだけじゃない大人の恋愛を描いた表題作の他、不思議な力も持つ「神様」を軸に繰り広げられる温かくて少し切ない恋模様を綴った「神」シリーズや叔父と甥っ子のセックスの主導権をかけた攻防LOVEを収録!!
注意ポイント
泡にもなれない恋ならばの感想は以下より。ネタバレ含みます。
Contents
- 泡にもなれない恋ならば
- その神は、役場にいる。
- 今日も神は、役場にいる。(前後編)
- 僕の神は、役場にいる。
- いい子でごめんね!
※【全217ページ】読み応えあります!オススメ。
「泡にもなれない恋ならば」のみどころ・おすすめポイント
今回のコミックスは表題作は1話のみ。そして「神」シリーズが収録されています。こちらはオムニバスみたいな感じで、すごく面白いです。
テイスト的には切なさもあり、そしてハピエンに向かってとてもドラマティック!読み手をぐいぐい引き込んでくるのはさすがだと思います。
どれもこれも好きですが、やっぱり一番この作品の中で気に入ったのは「神」と言われる赤石と荒島かなぁ~。
最後に持ってきたのがまたニクイ演出だと思います。友達か恋人か・・・モヤモヤというかこの境界線にどきどきしながら読み進めました。どれもこれも面白かったけれど、「神」にも必要な人がいるのね・・・ときゅんとなっちゃいました。
最後の「いい子でごめんね!」はちょこっとコミカルなところもありますがこちらもお気に入り!おじさんとおいっこって結構好きな設定なんですよね♡どの作品も設定が個性的で面白いので見所というかこの作品に関してはすべてかオススメです。
泡にもなれない恋ならばの感想
人魚姫がオマージュとして使われていましたね。「自己犠牲」がテーマになっていました。三月えみさんらしく含みのある台詞回しでとても印象深い作品になっていると思います。
それぞれが自分を犠牲にして相手に接していたというストーリーだったと思いますが、最後は本当にうまくまとまっていてよかったです。
最後に甘い雰囲気を持ってきてロマンティックな展開にするところが大好きだなぁ。
印象深かったのは、終盤の小林の涙が泡と重なっていくところ。描き方とかやっぱりセンスだなぁ~って思います。一気に引き込まれました。
その神は、役場にいる。の感想
これ、切なかったです・・・。せつないのに「神」の赤石登場のシーンは笑いました。ロン毛に麦わら帽子・・・。突っ込みたくなる気持ちもわかります(笑)
ストーリーは、主人公には本当は好きな人がいたのですが、自分の事を好きだ好きだと言ってくれていた人を受け入れようとします。でもこの彼が事故で亡くなってしまったんですね。
その事故というのが本来自分が遭うべき事故だったので余計に自責の念に駆られてしまうんです。
そんな中でとりつかれたように体調を崩していく主人公。「神」は主人公がその亡くなった人に「連れて行かれる」と言っていて・・・・。
事故で亡くなった人の優しさに最後ちょっとうるっときてしまいました。。。
そして、連れて行かれてもいいと言っていた主人公が主、好きだった相手を前にしたとき、「死にたくない」と言う場面はぐっときました。
そして好きな彼も実はずっと自分を思ってくれていたことを知り前進していくところはよかったですね
読み切りでこれだけ満足度が高いストーリー構成には驚きました。どちらの気持ちも伝わってくるのはさすがだなぁと思います。
今日も神は、役場にいる。前後編の感想
専門学校生×先生のストーリー。これもほどよく切なく、そして恋するドキドキが伝わってくる作品。前後編なのでストーリー的にもじっくり読めるので面白かったです。
この作品に関しては登場人物の旭がとっても純で一途でかわいらしくて好きでした。昔の恋を引きずる先生にとっては、必死な旭の気持ちに少しずつ救われていってたんじゃないかなって読みながら思いました。
先生のキャラはちょっとよくわかりませんが、とにかく旭のキャラが光った作品ではないかなと思います。神の赤石は・・・本当に台詞ひとつひとつが面白いです。このシリーズ・・・ほんと地味にハマリます(笑)
読んでいて思ったのが、三月えみさんって本当に涙を流すシーンを描かれるのがお上手だと思うんです。切なさがどっと押し寄せてくる・・・。ボロボロ泣いている時もあれば、静かに涙を流しているときもあって使い分けがほんとに秀逸。
「神」も言っていたけど、誰かを本気で好きになれるっていいなぁって思えるストーリーでした。
最後の先生の顔、旭の顔がこれまた素敵できゅんとくるラストですヨ。
僕の神は、役場にいる。の感想
最後に荒島と「神」赤石のストーリー。本人をシリーズの最後(今回の作品の)に持ってくるのはよかったです!荒島と赤石はちょこっとそんな雰囲気を匂わせながらシリーズが進行していたのですが、最後に読めてうれしかったです。気になってました。
ストーリー的にはやはり「神」ですね(笑)掴みどころがないと言いますか・・・何を考えてるのかよくわからない部分もあるのですが、赤石には荒島が必要だということははっきりわかりました(#^.^#)
赤石の場合、ここに恋が重なったのかな?と。荒島は勘違いから好きになっていったようですがかわいらしかったです。荒島のコロコロとかわる表情も面白いし見所がたくさんありました。
終盤の、本当に大好きでつきあえたのはうれしいけれど、彼は「神」。自分が独占してはいけない人物だと言って友達に戻ろうと言うところはなんだかぎゅ~っとなってしまいました。
でもここは赤石のほうから「ふつうの男だ」というセリフが出てきたんですよね。
登場するときは「神」と言っていた彼が、荒島の前では「ふつうの男だ」と言ったところは個人的におぉ~!と思いました。きっと普通の男になれるのも荒島の前だからなのだろうなぁと。
そしてみんなの神は赤石、赤石の神は荒島という締めくくりはとてもよかったです( *• ̀ω•́ )b
エロはきちんと描かれていませんでしたが、赤石(攻)×荒島(受)のようです♪
いい子でごめんね!の感想
こちらは叔父とおいっこのBL。面白かったです。おじさんの事が大好きなのもすごく伝わってきてなんだかかわいらしい作品でした。
翠は・・・どうなのかな?最後はちゃんと世良の事好きでいいんですよね???という感じですが・・・見張りをつけていたというところから大切にしていたという解釈でいいのかな!
あとは翠とエロエロな事がしたいと言う世良が彼の言いつけ通りに黒髪に戻したりするところがすごく可愛かった!どんだけしたいの!?!?と若さを実感しちゃいました。
ここは設定的に世良(攻)×翠(受)らしいので・・・あ~もっとこの2人は読みたいです!続きを~~~!!!
「泡にもなれない恋ならば」のまとめ
どれも本当に面白かったです!三月えみさんって本当に個性的な作家さんですごく好きなのです。前に読んだコミックスは個人的には合わなかったのですが、これはドンピシャ!
短編集でも本当に満足度高いです。というのも。「神」シリーズが赤石を通しての作品になっているので短編に感じないのが良かったのかもしれませんね。どの作品もストーリー性がしっかりとあって大満足でした。
そして・・・わりとエロい!
三月えみさんの作品では「ハートの鍵を手に入れろ!」「きみと見た ほうき星を探して」「結んで、ほどいて、キスをして」が大好きなのですが、今回の作品も仲間入りです。
きっと何度も読みながら神である赤石のキャラを楽しむと思います(#^.^#)
面白かったです!!!気になる人は是非チェックしてみてくださいね。