ちょっと感想が遅くなりましたが、一ノ瀬ゆまさんの【gift】中巻の感想になります。上巻ですごく好きになったこの作品。ルチルSWEETで連載を追っていたのですがこの中巻が切ないしコワイんです。。。ちょっと下巻が出てからよもうかと思ったのですがやっぱり紙で購入してしまいました。
とにかくこの中巻・・・思いあっているのになかなか2人を結ばせてくれない周りにイライラ。そして・・勁が純粋すぎて切ないです。宥の想いも本当に切なくて、心が痛くなってしまいました。
下巻も、読むのがちょっとコワイです(T^T)
コミックス情報&評価
gift (中) 赤い桎梏の、約束の場所の、望んだ十字架の、
評価項目 | 評価・★ |
---|---|
絵柄 | ★★★★☆ |
ストーリー | ★★★★☆ |
エロ | ★★★☆☆ |
独自性 | ★★★★★ |
内容紹介
美しく獰猛な青年・勁と出会った宥。危うく距離を詰め、熱を分け合うように情を交わすふたりだが…。邂逅と宿命の物語、中巻!【全263ページ】
gift 中巻のみどころ・おすすめポイント
この中巻・・・ただただ重いし切ない。そして周りの人たちによって2人の関係が崩されていくのが読み取れて本当に周りの人物にイライラしました。
勁が宥のことを大切にしたい、そばにいたい、喜ぶ顔がみたいと思えば思うほど知らず知らずに精神的に追い詰められていくところが見てられなかったです(T^T)
勁と宥が純粋に惹かれ合っているからこそ、周りの黒さが際立つんですよね。描写がすごいなぁと思いました。そして忘れてはならないのが、勁
の心の中にいる2人の子供。今回も心の中で戦ってたり仲良くなってたり・・・・すごく個性のある作品だと思います。
重いしツライ展開ですが、やっぱり面白いなぁと思わずにはいられないですね。でもちょっとびびりのワタクシ・・・すごくこの先読むのがコワイ(T^T) この2人はちゃんと結ばれるのだろうか・・・安心しながら読めないという楽しさは確かにあるけれど・・安心して読みたいというキモチもわき起こってくる作品です。
純粋な勁が切ない
もうね、勁が雛鳥のように宥を慕っているのがわかります。宥の言うことしか耳に入らないというか・・・。とにかく今の勁には宥がすべて。
それがよくわかるから本当に勁の純粋さが切ないです(T^T)
試合に勝てば宥のそばにいられる・・勝てなければ・・・というキモチがどんどん彼を追い込んでいくんでいきます。結局このストレスでずっと吐いていたのもあり大きな試合に負けてしまいます。
負けたとき、「俺・・いつ出て行けばいいの」「あんたの欲しいものやれなかった」っていう勁にぎゅ~~~~てなってしまいました。
ボクシングをしているのも、結局は宥のため(T^T)宥のそばにいる唯一の手段がボクシングだったんですよね。
宥に「好きなんだ」と言われたときの勁の表情とか、本当に少しずつ感情が芽生えていってる感じがします。ちょっと壊れているかなと思ってた勁ですが・・・何も感じない、何も思わない彼だからこそ、宥への感情がすごく伝わってきて面白い。
でもね・・・好きと言われて思わず宥を抱こうとした勁ですが・・・それを同じジムの友也に見られてしまうんです。
それが原因で部屋を結局出てボクシングもやめることになってしまいます。
宥の心情も切ない
宥は、勁との情事をみられたことでうろたえてしまいます。
勁を探したい、連れ戻したいと思うのに、やはりゲイということを隠して生きてきた宥は怖くなってしまいます。
でも、宥は気づくんですよね。
「俺にずっとお前のボクシングをくれていたのか」と。
ずっと必死に探す宥にはこれまたぎゅ~っとなってしまいます。ラインが既読担ったときの喜びや、宥からのライン読んでスマホを抱きしめるようにする頸にもなんだがもうね・・勁の感情が流れ込んでくるかのように感情移入しちゃって(^_^;)
これほど愛し合っているのに、周りがそれを許してくれないのがなんとも言えませんね。
よくわからない組織
ジムを追い出された勁ですが、お兄さんに拾われたようです。そして、そのお兄さんが崇拝している崔(チェ)という人物・・・
彼が率いてるだろう組織がこれまたすっごくブラックなんです。
コワイですかなり。彼らから逃れるのはけっこう大変です。。。。そして実は、勁の身体のなかには盗聴器が仕掛けられているようですね。
ちょっとぶっ飛んだ人たちの集まりだから何をするかわからなくてほんとうに不気味。
そして・・・勁のお兄ちゃん・・・実は勁に特別な感情を抱いてしまってたようですね。
ただ・・・崇拝するのは崔ではあるけれど、おにいちゃんにとっては勁は特別なのだろうなと所々思うところもあります。このブラックな組織から勁が抜け出すことが出来るのか・・・これが下巻の見所になっちゃうのかな・・・。
生きるか死ぬかは運次第
勁が宥のところへ帰りたいと言ったことで、崔の組織の一員である8が刃渡り8センチの刃物を差し出してきます。
「その刃物で腹を刺して欲しい」
生きるか死ぬかは運次第。生きていたら宥のもとへ帰れる可能性もある。
本来ならば組織を抜けるには・・・死しか無いようなのですが、この刃物で腹を刺せば・・・生きて「奇跡」を証明したら宥のところへ戻してくれるのだそう。
「宥には何もしないでくれますか?」
きみが助かれば・・・という崔に勁は
「助からなくても 宥には何もしないでくれますか」と。
そういう勁に、崔は約束します。
銀行の融資が取りやめになってたのですが、今までどおり融資もうけられるだろうと。
そのとき、勁が「ありがとうございます」とお礼を言うんですヨね・・・。自分の命よりも本当に宥が大切なのだろうなと思ったらもうただただ切なくて、勁には本当に宥のもとへ帰って幸せになってもらいたいです(T^T)
そして刃物が振りかざされ・・・次巻へ(>_<)
gift 中巻の感想
ボリュームがあったので本当に読み応えありました。勁の純粋さがツライ。宥の苦悩が切ない(>_<)中巻んは全体的に暗いけれど、暗い中での2人の絡みがとってもぐっと来ました。
さて・・・・最後刃物の描写で終わっていますが、もしかしたらお兄ちゃんがでてくるかもしれませんね。
お兄ちゃんは・・なんだかんだ言っても頸でいっぱいなんです。だから勁がいなくなることは考えられないと思うのですよね。
展開的には2通りかんがえられるなぁと。
①おにいちゃんがかばう
②勁のお腹に刃物が刺さる
もし勁に刺さったら・・・・記憶喪失的なものになってしまうんじゃないかなって思います。あの子供達が消えたりするのかなぁと。
きっと頸には埋め込まれたものがたくさんあると思うんですよね。盗聴器だけではなく色々・・・。
盗聴器の件の時に「一部の情報だけ」みたいに言ってましたからね崔が。盗聴器が【一部の情報】だったらもっと他にもあるのだろうなぁ~と・・・。
それがあの子たちにも関係しているのかなと。
次巻早く読みたいです。
コワイ~!!!とずっと言ってましたが、何度も読み返しているうちに耐性がついたのか・・すごく面白かったです。そして何度読んでもぐっと来るところはぐっときてしまって作品のストーリー構成の素晴らしさを実感します。
今回のマイナス0.5は・・・こんな組織ヤダ・・・・というキモチからです(笑)
まだヤクザとかの方が良かった気がする。。。ほんと謎だし集まってる人たちが不気味すぎる。
あと、サブタイトルが上巻は白、中巻は赤が含まれていましたね。桎梏・・・足かせとか自由を奪うモノとありました。
赤いっていうのはやっぱり血とか怒りとかそんなものを連想させますね。約束の場所、望んだ十字架・・・色々とサブタイトルが深い気がする。。。
望んだ十字架というのは最後の場面のことなのかな。ワタシはもしかしたらお兄ちゃんのことかなとも一瞬思ったのですが。
下巻はなんだろう?しがらみ無くなってすっきりしたら・・・青???青が一番すっきりしたイメージだから青に繋がるサブタイトルがくると予想しておきます(*^_^*)
最初は黒かなとおもったけど黒ってね・・・ハピエン願っているから黒はちょっと違う!ってなりました(笑)
サブタイトルもすごく楽しみです。
ということで、中巻の感想でした。イタイ描写とか大丈夫な方は是非!イタイ描写とか嫌いな人はちょっと苦手な部分はあるかな???という作品です。ご注意ください。
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