暮田マキネさんの【ベイカーベイカーパラドクス】コミックス版の紹介です。花丸漫画の単話配信で読んでいた作品のコミックス版が出ました。
【つむぎくんのさきっぽ】の同時発売だったこの作品。どちらもそれぞれ味があって面白かったです!
両方とも執着溺愛一途攻がたまりませんね!受はとても可愛らしいのですが、個人的には暮田マキネさんの攻がものすっごく好きなのです★
初めて暮田マキネ作品を読んだのは、【木陰の欲望】。これがすごく好きで、【つむぎくんのさきっぽ】で二人が登場して嬉しく思いました(*^_^*)
【ベイカーベイカーパラドクス】は兄弟のお話ですが、ラストはちらっと暮田さんらしく病みぽさも匂わせてあり、すごく面白かったです。
【ベイカーベイカーパラドクス】作品紹介
コミックス版
作家 | 暮田マキネ |
出版社/レーベル | 白泉社/花丸漫画 |
発売日 | 2020/3/25 |
満足度・オススメ度 |
内容紹介
内容
ちょっとおバカな兄・ユキと、しっかり者の弟・臣は二つ違いの兄弟で同級生。 だめだめで甘ったれなユキに並々ならぬ想いを抱いている臣は、振られたと泣きつく彼を兄弟ルールで慰めたりと、お世話にいそしむ忙しい毎日だ。 ところがある日、突然ユキに「彼女ができた!」と無邪気に告げられて……。 臣がとった行動とは!?
全体評価
ストーリー | |
胸キュン | |
切なさ | |
エロ |
注意ポイント
【ネタバレ注意】【ベイカーベイカーパラドクス】感想
兄弟で同級生な二人
表紙の右側が弟の臣、右側が兄の(秀征)ユキです。
冒頭から兄がすごく幼いの。幼すぎてびっくりしてしまったのですが、それには理由があります。
【逆行性部分健忘症】
ユキは事故にあった事があり、その時の後遺症で部分的に記憶障害を抱えているのだそう。
18歳のユキだけれど体格的にも幼く見え、そして精神年齢的には12歳よりもっと幼いかもしれないと。
なので2歳差の兄弟なのですが、学年では同じになるようです。
そんなユキを甲斐甲斐しく支えているのが弟の臣&ユキの友人である山村くんです。臣の存在はもちろんなのですが、この山村君も作中ではすごく大きな役割を持っています。
山村くんの方がスキ♡って言う人も中にはいただろうなぁ・・・と思うくらいにすごくいい子(そしてカッコイイ)。
同級生の兄弟には、色々と秘密があるのですが・・・その中にちょこっと山村くんが入り込んできて関係が変わっていく、という展開でした。
ユキに彼女ができて変化していく
山村くんから「弟離れしろよ」と言われたユキは、彼に女の子を紹介して欲しいとお願いします。
臣は自分がずっと近くでユキを支えていく気満々なのですが、ユキは臣の負担になりたくないと頑張っていくの。これがすれ違ってしまう原因なのですね。
ただ、ユキの彼女がけっこう・・・いい子なのですよね。
最初はちょっとチャラそうだなぁ~なんて思って読んでたけど(笑)ふわふわしてる(*^_^*)実際はいいカプだったのかもしれません★
ユキに彼女ができた事で少しずつ臣との関係が変化していきます。
臣が突き放しちゃうの。
傷ついたユキだけれど、ここはうまい具合に山村君がバランサーだったなぁ~と。
まぁ・・・傷ついたのはユキだけではなく臣もまた傷ついていたのですが。それも一緒に処置しちゃう山村くん・・・恐るべし!
フラッシュバック
何でも出来るのは臣の方だと読みながら思っていたのですが・・・両親が期待していたのはユキの方だったのですね( ゚Д゚)
そして恋愛感情を抱いたのもユキが先。
でもそれが臣にバレて家を飛び出した時に交通事故に遭ってしまった、という事でした。
記憶喪失はユキ自身がすごく忘れたいと思ってた事だから起ったことなのかもしれませんね。
そんな記憶が蘇る出来事が。
以前の同級生にばったり会うの。ユキの中では彼との出来事もかなり衝撃的だったようですね。彼は・・・ユキが男が好きだというのを見抜いていて、ユキに言い寄ってきてました。
それがあったからきっと・・・臣への気持ちが爆発して交通事故へと繋がっていったのだろうなぁと。
記憶のなかったユキですが、彼と会った事でフラッシュバック。
倒れてしまいます。
倒れた事で、なんで記憶喪失が起ったのかがわかりました。やはり・・・自らの防衛手段として記憶を封じ込めていたのだろうなぁと。
なんか倒れてからがすごく切なくて、そして何回か読まないとんんん????ってなります。
結局ユキって記憶戻ったようなのですが、恐らく臣の前では以前のまま生活しているのですよね・・・
ちょっと演技も入ってくるのかな?と。だから本当に・・・幼いユキはここで居なくなってしまったのかな?と感じました。
それは山村くんも気付いているようで・・・だけどそっと見守るのが素敵。
兄を守る弟
いやぁ・・・仲の良い兄弟ではあるのですが、両親が(~_~;)
ユキに期待かけすぎて、臣はほったらかしだったのに・・・ユキが事故で記憶を無くすとえぇぇぇ( ゚Д゚)って感じです。
でも臣は・・・両親からユキを守っていたのだろうなぁと。
両親がユキに期待していたものを自分が背負い、見返りとして今後ユキには関わるなと。スゴイなぁ・・・って思いました。
両親に迫った時の臣の目・・・輪廻眼だぁぁぁ~(≧∇≦*)と違うところに注目してしまいましたヨ。
でもなんか・・・ユキたちの両親って子供をモノとしてしか見ていなかったのかな?と思うと寂しいですね。
事故にあって記憶障害を持ったら態度が変わっていくとか・・・悲しい。
家族も兄弟も恋人も全部
終盤では自分達のルールは騙してただけだとユキに伝える臣。
自分の感情をぶつけるけど、言った後にユキを不安定にさせないようにと謝る臣に・・・ぎゅっとなりました。
でも・・・ユキは臣に好きだって言うの。
「家族も兄弟も恋人も全部 臣がいい」
「臣の全部で一番になりたい」
そう言われた時の臣がね・・・なんかよかったねぇ(T^T)ってギュギュっとなりました。
気持ちが繋がってからはご褒美タイム!!!ありがとうございました♡
あと読んでて気になったのは。。。描き下ろしのラストなのですよね。
なぜに文字が二重に???
記憶が無くなる前のユキと今のユキの声なのでしょうか?
倒れた時にユキの中には二人いたので、それなのかなぁ?なんとなくゾゾっとしました。
最後にちょっと病みっぽさを感じたのはこの場面ですね。
あとは・・・記憶が戻って本来の18歳だとわかってるハズではあるのですが、臣はそれを知らないのかな~と。
ユキが隠しているのではないかな?って感じて・・・ユキにすごい執着を感じてしまいました。
かわいい♡だけじゃない!意外に強かなのかなと。このギャップがまた面白かったです。
感想まとめ
ちょっと歪な兄弟愛ではあったのですが、とても面白く読み終える事ができました。
臣が健気で一途で・・・でもすごく嫉妬深くで執着系でさらに不憫。イイ!!!これぞ暮田マキネさんのキャラだなぁ~って思いました。
それはユキも然り。
十亀兄弟にはルールがあるのですが・・・そのルールはぜひコミックスを読んでおぉ~( ゚Д゚)ってなってください♪
退行したユキにあれこれと理由つけてつけ込む臣はさすがだなぁ・・・と思ってしまいました。
あと・・・いつも暮田マキネさんのコミックスを読む時に楽しみなのがカバー下!
単話ものだと先生なりのこの場面はこうだった・・・みたいな体験談プラス説明みたいなのがあってかなり面白い!
あと読んでたら先生って・・・不憫好きなのだなぁ~(●´∀`●)って思ってしまいました(笑)
何はともあれ、二人が幸せそうで良かったです!やはり・・・途中はいくら不憫でもラストはハピエンがイイですね!
好きなコミックスではあるのですが、【還らずの夏】はず~んとなったのを思い出しました(T^T)
やはりハピエンがいいなぁ。。。と。
話が脱線してしまいましたが、前半のユキと後半のユキには変化があるので、そこを注目して読んでいくとさらに面白くなるのかな!?と思います!!!
電子書籍
コミックス版
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暮田マキネ/還らずの夏/オメガバースが入ってた・・・
2020/1/11