絵津鼓さんの『IN THE APARTMENT』『続IN THE APARTMENT』の感想をまとめて書こうと思います。
こちらは、ちょっと複雑な設定なので案外読む人を選ぶかもしれない。
というのもね、過去部分が掘り下げて書かれている作品は存在するんです。それが・・・・描かれてて良かったのかどうかが好みとして別れるところ。
ただ過去の事実としてしっかりと受け止めることが出来る人は、読んだ後にまたIN THE APARTMENTの見方が変わるのではないかなと思います。
個人的には過去は重いけど、その分今の二人にキュンとできたかな~と思いました。
IN THE APARTMENT 作品紹介
内容紹介
「好きっていうより いとしい」
ある日の朝、小学生のときの同級生・杉本と妹尾は再会した。
偶然同じアパートに住んでいたふたりの間に生まれる交流。
大人になった妹尾はつかみどころがなくて、まるで猫みたい。
そんな妹尾を杉本はなぜだか放っておけなくて……
注意ポイント
感想は以下より、ネタバレ含みますのでご注意ください。
IN THE APARTMENTのみどころ・感想
主な登場人物は、杉本と妹尾。内容紹介の通り、2人は小学校の同級生。そして同じアパートの住人でした。
本当に偶然のものでしたが、ここから2人が微妙な距離感を保ちながら近づいて行きます。ただ、このIN THE APARTMENTの中でははっきりとした恋愛というのはまだ描かれていなかったように思います。身体から始まったような感じですね。
そして、妹尾の過去がわりと衝撃的過ぎてですね・・・・。
これは『モアザンワーズ』という作品に描かれているのです・・・これは読んだ方がいいよ~とは声を大にしては個人的には言えない(^_^;)
けっこうモヤモヤ・グサグサ。
でも、妹尾がどうしてあんなに引きずって苦しんでいるか、どうして杉本の事気にしているクセに・・・身体の関係は持っているのにさらに一歩が出せないのかがわかると思います。
きっと・・・若い彼らだったからそれしか考えつかなかったのかなと思うのですが・・・永慈~~!!!ですよほんと。
年上なのに・・・・と(T^T)
妹尾は苦しんで苦しんで前に進めないでいたのに、2人は・・・と思ったら本当に切ない。
だからこそ、杉本の存在というのがとっても重要で彼と再会してすごくヨカッタと思える作品でもありました。
内容はわりと暗いとは思うのですが(過去)、関西弁がライトさをプラスしているので重たいながらもさらっと読める不思議な作品。
そして、妹尾が明るいかと思えば良く泣いて・・・とても雰囲気がコロコロかわる作品だとも思いました。
ワタクシはこの作品の杉本が大好き。優しい雰囲気が良く出てて、本当にいい子なの。
読後感は不思議と悪くはないです。
モアザンワーズはなかなか繰り返し読もうとは思いませんが、こちらのIN THE APARTMENTと続IN THE APARTMENTは何度も読みたいなと思います。
でも、終わり方がえらくあっさりでえっこの2人どうなの?????となるので続がすると知ってすごくうれしかったです。
続IN THE APARTMENTのみどころ・感想
この続は絶対読んで欲しい。続編とか基本最近は苦手な方なのですがこれは続編があってヨカッタ!!!
2人ともが前に進んでいく過程にぎゅっとなってキュンとなります。
最後にまたまた美枝子ちゃんと永慈が出てきますが、今回は妹尾の雰囲気とかセリフとか・・・そういうのを読んだら全然大丈夫でした。いつもはモヤモヤしちゃうんですけどね。
杉本がほんといい子(また言ってるけど)でツライ事でも何か意味があるのだろうと言った妹尾でしたけど、ワタクシこの2人が偶然同じアパートだったというのも意味があったのだろうと思いました。
同じアパートでなければ2人とも再会していないでしょうし、過去を引きずったまま前に進めなかったのではないかと思う。
2人が会ったのは偶然だったかもしれないけど、出会いにはきちんと意味があったのだろうなぁと読み終わった後に思いました。
だからタイトルの『IN THE APARTMENT』も読み終わったら素敵なタイトルだなぁって感じました。ここから2人が始まったのですからね。
出会いと別れ、それぞれあるけれど2人の出会いはお互いにとってもプラスでかけがえのないものになったのだろうなぁと思います。
こちらの感想も別ブログに書いていますので気になる人は是非チェックしてみてください(*^_^*)
IN THE APARTMENT/続IN THE APARTMENT 電子書籍情報
IN THE APARTMENT
続IN THE APARTMENT